utu2004-03-17

今村昌平の人類学入門(エロ事師より)1966年日活
昔見たはずとおもいながら、今夜、再度ビデオでみた
小沢昭一坂本スミ子の熱演、近藤正臣の快演
エロ本、ブルーフィルム製作販売、女衒まがいのことを生業とするのすぶやん(小沢)と同棲している後家の髪結いの坂本の三角関係や銭(ぜに)の喜怒哀楽の生活模様を描いている。
現実の欲望としてエロスを単純に肯定しているのでないところがいい。
 坂本を発狂させたり、ラスト人間不信に落ちいったすぶやんが救いとして人形愛ならぬダッチワイフ製造に没頭させ、その箱舟を知らぬうちに大洋へ漂流させてしまうシーン、どれもブレてしまった人間にまでカメラを向けている。現実肯定ではない。
坂本が病院で発狂した後のシーンで、原野に柵をぽつねんと置き。それにしがみつく女を猛スピードで逃げ去る如くカメラを前景へ移動する。なかなかシュール。
 また水槽の浮動の仏頂面の鯉、その大きな口のアップ、そこから見える小沢らの姿態>痛烈な人間風刺
 
 原作 野坂昭如>これ未読。何か昔一作しか読んでないけど井原西鶴みたいなスタイルだったよう
 火垂るの墓>原作読んでないけどジブリのアニメよかった>下の子供大好き