レクイエム・フォー・ドリーム (2000/米)

本の方,1982,河出書房

Requiem for a Dream
[Drama]
製作 エリック・ワトソン / パーマー・ウェスト
監督 ダーレン・アロノフスキー
脚本 ヒューバート・セルビーJr. / ダーレン・アロノフスキー
原作 ヒューバート・セルビーJr.
撮影 マシュー・リバティーク
美術 ジェームズ・チンランド
音楽 クリント・マンセル
出演 エレン・バースティン / ジャレッド・レト / ジェニファー・コネリー / マーロン・ウェイアンズ / クリストファー・マクドナルド / ルイーズ・ラッセー / ショーン・ガレット

(映画批評空間より)

昨日過去日記
 昨夜11,15レンタルビデオ見た、複雑な気持ち。
もう20数年前原作者の河出書房刊<夢へのレクイエム>をよんでいたが、
映画のほうは期待したほどではなかった。
 ジャンキー映画で悲惨な物語(原著は悲惨だが、音楽がさらに暗くさせていた)。
 確かに、麻薬撲滅キャンペーン映画とも受け取れなくもない。
以前監督ダーレン・アロノフスキーのπ〈パイ〉(1998/米)(なんでこうも暗いんかね!)を見たけど、今回のは手法もテーマもいまいちてかんじで、原作者セルビーの小説をどのように料理するかかすかに期待していたのだが、脚本にもセルビーが書いているのでほとんど原作に沿ったストーリ展開だったし、映像的にどうこう言うほどのこともなかったからだ。
 おもうに、ぼくの20年前に感激したセルビーの批評性(クリティク)がすっぽり抜け出ていて、原作に忠実な余り、監督も冒険できず、ただ現実をなぞるだけに終わってしまったのが残念だ。
 まージャンキーを主人公にして映画を撮るので成功しているのは『トレインスポッティング』(原著未読)ぐらいだろうか。どうしても、シンジケートや暴力がからむから>警察もの、ミステリー、バイオレンスものにゆくか、喜劇に向かうのではないだろうか。そう、徹底した喜劇なら成功するのではなかろうか。間違ってもトリップの内面なんて追及しないで。>ことごとく失敗する。ぼくの知っている限りではほかは、ミック・ジャガー主演の<パフォーマンス>*1ニコラス・ローグ監督ぐらいでは・・・(もちろん、60,70年代の実験映画は除く)
 
 それにしても、資料なんか勝手にお世話になっている(笑い)下のアンテナの映画批評空間の感想欄は大半が☆5という絶賛だったが、うーん?それのほうがわからん→http://cinema.intercritique.com/movie.cgi?mid=8606

*1:11,16翌日の日記参照