興行師たちの映画史 柳下毅一郎

2003,12,25青土社興行師たちの映画史 エクスプロイテーション・フィルム全史
これは面白い。映画をして映画を語らせるのでなく、その外の周辺、興行師に着目し、その猥雑なだみ声(エクスプロイト・フィルム(搾取映画)として)をして映画を語らせるという方法をとっているから、斬新な映画論でもある。
 さらに、トッド・ブラウニング<フリークス>(第4章フリークショウ映画の栄華)等についてのオマージュでもある。
 80年代日本で<フリーク>が公開(ビデオ)され、それとあわせて同名の本なんかも出て評価されたようだが、そのフィードラーの著(同出版社)(当時立ち読みしてもうひとつなので買わなかった←また書店つぶす気か)よりはるかにいい。
ヘルツォークの<小人の饗宴>、ホドロフスキー<エル・トポ>などにも言及していて面白い。
ヤコペッティ世界残酷物語に対する突っ込み>笑らちゃったと同時にフェイクと事実についても考えさせてくれる

フリーク度☆☆☆☆☆
ユーモア(突っ込み)度☆☆☆☆
エロ・グロ・ナンセンス☆☆☆☆

・・・・・
観客の好奇心をそそり、騙し、誘惑して劇場に連れ込む商売が搾取(エクスプロイテーション)と名づけられ・・・・・

これって身近なところにありますね、ウェブ(ネット)、モダニズム(あえて矮小化すればエロ・グロになるんじゃ・・・)