宮武外骨の批判

<キングの時代>佐藤卓己2002,9,25岩波書店←借り物
を読んでて
外骨てこんなにも激しかったのかしら

講談社の生みの親野間清治が雑誌キングを中心とした修身主義を標榜しているにもかかわらず、それとは裏腹に資本に物言わせた宣伝・物量作戦金儲け主義を痛烈に批判した箇所の孫引き
<新聞報国と雑誌報国>(1929年)

低級なクダラヌ雑誌数種をそろえて、自ら東洋雑誌会の親玉と称している野間不清治・・・
何で不清治かと云へば、同業者間で破廉恥漢と呼ばれ、世間一般からは出版界のヤシと貶されて居る者(中略)其野間不清治がいつも雑誌報国と称して居る実に笑わせるよ、利欲一片の下卑蔵が国家に報復する誠意とは、説教強盗が犬をお飼いなさい、戸締まりに注意なさいと云った深切よりも、ずっと上手の誠意であり、思想悪導者が思想善導の宣伝をしたのよりも、いっそうキキ目があろう。