イカ(ス)カバー⑲

<洋館意匠> 長谷川尭
鳳山社S51,7,10

赤とスカイブルーのやたらけばけばしいカバー
でも、中身は建築装飾にこだわり、序で

それからすれば現代の日本の建築、戦後の合理的といわれる建築群のほとんどには、私が建築的快楽を味わうことのできるような細部の意匠には出会うことができなかった。
単に装飾といったことだけでなく、細部(デテール)の質、あるいは、密度といった面で、戦前の建築、ここで私のいう<洋館>たちの足もとにも及ばないように思う。

このような思いから、戦前の大正、昭和初期にかけ建てれた建築を中心に柱頭、アーチ、要石、螺旋階段、天井の装飾を丹念に写真に撮り、文を載せたもの。

ふとカバーを外すと、本体から黒字に金箔押しの背の本体が出てきた>なんか典雅であり、しかもダンディさを感じさせる装丁

蛇足

もうこれらの被写体となった建物はバブル時に無惨にも、ほとんど消え去ったんですね、特に銀行!>お前がその犯行にも加わっていたんだよ
 今はどう?なっていることやら
(左:当時の山口県庁 右:三井本館日本本橋設計・トロウブリッジ・キングストーンS4>いわゆるファシスト建築かな 同書より)

 ホント、京都の繁華街でない自分の近辺でも、ここ数年マンション(ハコ)ラッシュ!もう供給過剰だって!