フランケンシュタインの孤独

フランケンシュタインの花嫁 (1935/米)
Bride of Frankenstein
[Horror]
製作 カール・レムリJr.
監督 ジェームズ・ホエール
脚本 ウィリアム・ハールバット
撮影 ジョン・J・メスコール
音楽 フランツ・ワックスマン
出演 ボリス・カーロフ / エルザ・ランチェスター / ヴァレリー・ホブソン / コリン・クライブ / ウォルター・ブレナン / ジョン・キャラダイン
(映画批評空間より)

Bride of Frankenstein

監督ジェームズ・ホェール(James Whale)については↓
         http://eric.b.olsen.tripod.com/whale.html
 
民衆の代表として召使いミニーMinnie 役のUna O'Connor・ウナ・オコナーの演技が秀抜>ドタバタ喜劇にもう少しでなりそう。

 モンスター狩りてのは、何か中世の宗教裁判(魔女裁判)を連想させ、いや2,30年代から台頭した大衆社会への批判>でも前作とこれがバカ受けしてユニヴァーサル映画の重役に抜擢されるとは皮肉。

 カメラワークもイイ。アップも斜めから撮るなんてすごすぎる。
 
 また、いまでこそコンピューター処理でエフェクトを出して当たり前になってきたがが、マッドサイエンティストフランケンシュタインの花嫁蘇生のためにする実験の迫力、また瓶に詰められた法王、悪魔等の特殊撮影の精巧さには驚く。>マッドサイエンティストのテーマ、死体再生ネクロマンサー、ゾンビー等現代のホラー映画等のすべてがここから始る。
 それにしても、暗鬱にしてコミカルな映画だった。
画像http://www.filmsite.org/bride.htmlより
 
 
 そしてなにより怪物モンスター、フランケンシュタインへの愛情に溢れたヒューマンなストーリーが泣かせます。>グション

 追われて池で水を飲み映った醜悪な自分の姿に驚く、蘇生した花嫁にもその姿から悲鳴を上げられる。

 非文明のシンボルとしてのフランケンシュタインがいわば、幼児から言語、身振り習得によって意識化・文明化して行く中での悲喜劇を<意識と身体>のズレとして考えてもイイ。単なるホラーでなく、ファルスに充ち満ちているからこそ、70年以上経ってもまだ色あせない古典なんだろう。


同性愛・ゲイだった監督ホェールについての穿った見方↓(へーぇ)
http://www.brightlightsfilm.com/19/19_bride1.html