種村季弘 亡くなった

朝日新聞朝刊を見てびっくりした。
澁澤龍彦と違って、奇想を奇想としてもてあそばず、情念と論理でもってもうひとつの世界を眩しく、垣間見せてくれた。
<悪魔礼拝>を初めとするヨーロッパ(ドイツ語園)の異端史の世界そして、なんといっても、驚嘆すべきシュルレアリスム論としての<ナンセンス詩人の肖像>やハンス・ベルメール論(紹介)、またデテールの細部を読み込む炯眼のアンソロジィスト(選者)としての心温まる<温泉百話>(池内紀と共同編集)*1太宰治に触れたパセティックな情念の表白<死にそこないの美学>←数日前に再度日本のヌーベルバーグ確認の意味でペラペラ頁を開いていたのに・・・。

訃報ニュース
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/fu/news/20040902k0000m060155000c.html

ぼくの日記での言及コチラ



 
『晴浴雨浴日記』>持ってないけどイカ(ス)カバーだったなー
薔薇十字社、牧神社>これもイカカバー多かった

<悪魔礼拝>確か今春処分したはず。
茶色の函(箱)にグリーンのタイトルだった、書影撮ってないようだ。別に悔いはない。(誰かがかわいがってくれればいい)
マゾッホ選集も思い出す。

*1:偽温泉多い中,活字の中の温泉巡りも一興です>それにしても金も、時間もないなー俺