ケネス・アンガー

utu2004-12-03

リブロポート1989,3,10初5,30 2刷監修海野弘明石三世訳
1910代の監督グリフィス<イントレランス>(未完らしい)のハリウッドを曙としてスタート。
そして、1920代の黄金時代>アメリカの牧師を初めとする保守層から頽廃を象徴するため<バビロン>と呼称される事情を説明。
以後スターや業界のセックスやドラッグ、犯罪のスキャンダル事件について貴重な写真や裏話をまじえながら批判的に物語る。
最後は1952年のモンローの自殺を経てシャロン・テート事件等を足早に物語っていた。>後半物足りない、と言うよりアンガーの関心は20,30年代までか?

 ただよく分からないのが、アンガーの本書の真意?もちろんミーハーぽいスター追っかけでもないし、スキャンダルを暴く快感がその行間にあふれているわけでもなく、そうかと言って業界を正面から徹底批判しているわけでもない。その一種の諦めみたいなシニカルな雰囲気が気になった。
三一書房アンダーグラウンド映画>*1シェルド・レナン著波多野哲郎訳1969,6,30初よりScorpio Rising (1963)
 映画<スコルピオ・ライジング>など手がけたアンガーにとってはその気になればカメラを置き換えたその筆でもって、商業ベースの資本の権化とも言うべき<ハリウッド・バビロン>を粉みじんに解体出来たはず。なのにそうしなかったのは彼のハリウッドへの愛憎半ばというか、ある意味での愛なんだろうか(だがどの辺にあるのか?不明)?←なんか初恋で振られた人みたい。

KENNETH ANGER 1927年サンタモニカ生まれ映画監督

↓から借用(若い頃!今80才前の天才じいさん)

http://www.sensesofcinema.com/contents/directors/03/anger.html
Filmography

Fireworks (1947)
Puce Moment (1949)
Rabbit's Moon (1950-79)
Eaux d'artifice (1953)
Inauguration of the Pleasure Dome (1954-66)
Scorpio Rising (1963)
Kustom Kar Kommandos (1965)
Invocation of My Demon Brother (1969)
Lucifer Rising (1970-81)

http://www.subcin.com/anger.htmlも少しは参考に

*1:古いけどこれ参考になります、アレスター・クロリーについても言及