もう一人の魯 仮名垣魯文<西洋道中膝栗毛>

2002,6,25筑摩書房 明治の文学第一巻坪内祐三編集

・・・ぜ
おめへ・・・・
・・・・ぬかして  
・・・・出てうしやァがったヱ

 これって江戸前口調?啖呵切ってるて感じ>田舎者の京都人のぼくには怖いんです(ウソ!)
しかしガラわる!とは思ったな(オレはもっとガラわるいけど)。
 でもカラカラ笑えます!
ダジャレというか言葉遊びの世界 江戸戯作者の流れをくむ仮名垣魯文の<西洋道中膝栗毛
弥次さん喜多さんよろしく弥次郎、北八が文明開化の風に乗り海外へ珍道中を繰り広げる
しかしこれスカトロジーにあふれているよ。
のっけから中国での肥だめをぶっかけられるハプニング、女郎部屋で尿瓶を飲む場面。>糞尿譚
トンチンカンだらけでお互いからかう場面も言葉遊びの掛け合い漫才の様相を呈している。
描写の前に言葉遊びありきだな。たいした御仁。
蔵書印
国会図書館http://www.ndl.go.jp/zoshoin/zousyo/08_kana.htmlより)
ペンネーム仮名書き魯文>魯の他はすべて言葉づくし
明治の文明開化をパロディーにしているのだろうが、言葉遊びに酔っているんじゃないのかな。
人を笑わす前に自分で爆笑しながら言葉を綴っていたのだろうな。自分で面白くなければ、どうして人が笑ってくれよう。哄笑に次ぐ高笑。