余りにも私的な現場或いは私小説の方法について

入院直前のリビング(H医院退院後の仮



今日午前8時半頃家内を連れて病院へ

嗜眠病患者になったような人  S37生まれ女性
ぼて腹の、そのかってはあっただろう一本の線、中身を詰める張りつめた、強靱な、線、それらが形づくっていた瑞々しい金盥。金魚。
中身という意味の病と関わる意識。身体が意識を支える前提としての針金。漂う意識化されていない意識。>これは混濁した意識>死んでいるのか生きているのか?
外界認識出来ぬ
時間の不可逆を易々と通り抜ける恣意性。>記憶の混乱

 まるでバッドトリップだなとつぶやきながら、俺は半狂乱になり感染するウイルスに刃向かう。機能しないヘッドに振動し増幅する恐怖。

帰宅後病院から電話 「検査結果悪い、措置の必要あり即刻再訪の必要性あり」

筋肉の極度の疲弊>そうだ最初から彼女のために車いすを!一人でたってられないのだから。
哀れにもサイン一つかけない
 
「薬物中毒の副作用により酵素で腎臓がやられる可能性あり、点滴により尿にして体外に排泄する必要性のため即時入院せよ」外来主治医及び病棟担当医Wの説明。

生きていたかすかな生命力の反乱としての生々しいトイレの血
鮮血
流しきれぬこころとアネモアと性

俺は見慣れた風景に安堵を交えながらその汚れた壁をじっと見つめた
いや、放心していたのか?
午後3時20分