罵語とか<みみずく偏書記>

由良君美1883,5,5初 青土社
 書狼に徹してた由良ぎみの書物全般についての肩肘凝らない楽しいエッセー。
 とはいえ、博覧強記の人、ブレイク、夢野久作の父、頭山満と並び称される<右翼>杉山茂丸、メスメリズム等、なんとも、例によって洋の東西を問わずその筆先は古今東西縦横無尽に飛翔する。>ぼんくらなぼくの頭には眩暈めいた悦楽である。
  
現代の日本語の貧困につき、<罵言、卑語、汚語のこと>でこれらを擁護して至言を吐いている。

修辞の力というものは、美しく上品な言葉から、猥雑で下品なものにまで、どれだけ広大な幅を、その言語が可能にしているかによって決まる。

 由良先生も別冊新評S52,10,10<花田清輝の世界>で花田清輝につき絶大なオマージュ(<残虐性>と<偽計>)を捧げて次のように<罵語>している。

思えば花田清輝も気の毒であった。その素養の中心において、批判され評価されることが、ついにこの日本においては、なかったのであるから。

花田清輝を葬った者は、その疑似ナチ的黒服を暴いた、無学な<和物>論者でしかなかった。

PS
http://www3.gimmig.co.jp/hanada/kogawa.html

(みんながマルクス死んだというと、思想バカなんて信用してないが、論旨余り感心しないけど、孤軍奮闘しているの応援したくなるのは天の邪鬼せいか?・・)

ところで花田清輝って?それ誰?
↓参考に

●連続講座「花田清輝―その芸術と思想」第二回

花田清輝とメディア

粉川哲夫

<マスメディアでの評判>

八○年代になると花田清輝という批評家の存在が、一般的には忘れられてきます

というマイナーな人になってたのかい?!>もうろくした俺も知らんかった