ジャン・ルイ・バロー Jean-Louis BARRAULT (1910-1994)

チャパクア (1966/米)
Chappaqua
[Drama]
製作 コンラッド・ルークス
監督 コンラッド・ルークス
脚本 コンラッド・ルークス
撮影 ロバート・フランク
音楽 ラビ・シャンカール
出演 コンラッド・ルークス / ジャン・ルイ・バロー / ウィリアム・S・バロウズ / アレン・ギンズバーグ / ポーラ・プリッシェット / オーネット・コールマン / ラビ・シャンカール (映画批評空間より)

コンラッド・ルークスによる自伝的作品
薬物中毒治療のために療養施設を訪れた主人公ジャンキーが視る夢幻を映画化したもの
顔がつややかなW・バロウズが出ていたり、ジャズのオールネッ・トコールマンも協力していて話題に事欠かないが、やはり医師役のジャン・ルイ・バローのまるで外骨のような痩身>ジャコメッティの針金のような彫刻を彷彿とさせるその体と、顔面に刻まれた何か精神的なものにひっかかった。エイボン社長の元ジャンキーの放蕩息子ルークスより遙かにバローの方が存在感がありすぎた。>作品自体はロバート・フランクのカメラがなかなかいい。

それでこの前たまたまレンタル屋でバローの名を見かけたんで躊躇なく借りたのがこれだった

しのび泣き (1945/仏)
La Part De L'ombre
監督 ジャン・ドラノワ
脚本 ジャン・ドラノワ / シャルル・スパーク
出演 ジャン・ルイ・バロー / エドウィージュ・フィエール / ジャン・バール / ラファエル・パトルニ / フランソワーズ・ド・リール

 監督名全然知らないし、邦名タイトル>ちょっと恥ずかしい(笑)>直訳<影の部分>
が、見てみるとすごかった。確かに、三角関係ならぬ四角関係のメロドラマでもあるが、ピュアな天才肌のバイオリニストである主人公の<芸術と恋い>どちらを採るかという苦悩、或いは<芸術と生活>またこれ同様悩ましい問題を扱った作品でもある。
カメラが窓をズームアップする場面、これは後半にも出てくるが、象徴的な使い方で天才音楽家と主人公との対話を窓の外から盗み見ていた女主人公が映るシーンはゾクゾクした。
 
バローてフランスのサイトではやっぱ、演劇家として評価がある。
若き頃パントマイムを勉強していてその後自ら劇団を結成し、 1968年パリ争乱やその後の演劇界で影響を与えたようだが、残酷演劇のアントナン・アルトーの影響があるって、中にはアルトーの弟子だったと指摘しているのもある。
彼の写真↓
http://www.geh.org/ne/mismi3/m198130600043_ful.html#topofimage