詩人大手拓次

萩原朔太郎をして

私が心から畏敬し、真に頭を下げるところの詩人は、北原白秋以降に於て、ただ吉川惣一郎の大手拓次君あるのみ

と言わしめた詩人大手拓次
特異な感覚と音楽性のある象徴詩風のエロティックな雰囲気
が今でも好き。

<洋装した16の娘>
そのやはらかなまるい肩は
まだあをい水蜜桃のやうに媚の芽をふかないけれど、
少しあせばんだうぶ毛がしろい肌にぴちゃっとくつついてゐるやうすは、
なんだか、かんで食べたいような不思議なあまい食欲をそそる。

現代詩文庫1010大手拓次
1975,12,1思潮社より

青空文庫で読める# 藍色の蟇 # 蛇の花嫁↓
http://aozora.gr.jp/index_pages/person190.html#sakuhin_list_1
大手拓次小辞典http://ww4.tiki.ne.jp/~toon/takuji_index.htmlもおもしろい

蝦蟇>かわいい
拓次が描いたイラスト


1978,9,1初
牧神社<定本大手拓次研究>原子朗より
フランス象徴詩ボードレールなど)との関連から近代口語詩の確立に焦点を当てた労作