饒舌と失語の間で

夢野久作の作品て前口上>香具師(やし)や講談を連想させる
昨夜、初期の童話<オシャベリひめ>
著者名: 夢野 久作 かぐつち みどりの筆名で「九州日報」1925(大正14)年9〜10月http://www.aozora.gr.jp/cards/000096/card932.html青空文庫でよんでいたら、夢の話が終わりまたそれも夢という入れ子構造もさることながら、言葉を失ったオシャベリ姫が自己回復というか、今風に言うなら、自分探しをする点オヤッと思うが、それよりも、気になったのが、蛙や雲雀の動物の鳴き声や、話で擬声語が多用されている点。しかも、失語症めいたディスコミュニケーション
嬉々と喋りまくるかと思うと、木訥な展開もするあの饒舌体と関連するんだろうな。

「グレーレ、グレーレ、グレーレ、グレーレ
 グレーチョコ、グレーチョコ
 グルーロ、グルーロ、グルーロ
 レロロ、レロロ、レロ、レロ、レロ」
「ツララ、ツララ、ツラララロ
 クロラ、クロラ、クロロロラ
 ゲレロ、ゲレロ、ゲレレレロ
 グラ、グラ、グラ、グラ、グラ
 ゲラ、ゲラ、ゲラ、ゲラ、ゲラ
 ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ」

〜〜〜〜〜〜〜〜蛇足〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夢野久作の作品を中心とした年譜>意外とWEBではあまり充実していないな
(それで前に引用したんだけど)>ドグラ・マグラばかり持ち上げて、何とかの一つ覚え!松本俊夫の超駄作映画まで褒めちぎる脳(髄)天気にはあきれるぜ!>あの桂枝雀の演技が死んでいたよ

お世話になっている青空文庫に文句言うのもアレだけど、ちょっとこれはひどい
↓初出年月日不明てことはないだろう(作品データ)

http://www.aozora.gr.jp/cards/000096/card2107.html

図書カード:No.2107
作品名: ココナットの実
作品名読み: ココナットのみ
著者名: 夢野 久作 
作品データ
仮名遣い種別: 新字新仮名