<ガリ版文化史>

田村紀雄、志村章子
新宿書房
1985.3.20、86.3.20、2刷
若山八十氏(同書口絵より)

十数名の執筆者によるガリ版の歴史。
明治大正の頃、堀井謄写堂を先駆とし官庁、企業向けのコピー(複製)文化の基盤が作られ、大正震災後の文芸雑誌同人誌のガリ版印刷の隆盛期、さらには第二次大戦後の復興期などの沿革等が書かれている。
 ただ残念なのが、具体的な図版、写真などが収録されていないのでたぶんすごく魅力的だったその書体や絵がよく分からない。言葉だけではその訴求力が弱すぎる。
プリントゴッコ(これも、謄写版の応用、アナログだけど)に吸収される前の大正・昭和初め頃の謄写版て面白うそうだな。
 草間京平(1902〜1971)http://www.chuo-printing.co.jp/gariban/kusama/kusama.htmlより

P・S
鳥取の有名な孔版画家板祐生(いた・ゆうせい、1889-1956)→http://www.showa-corp.jp/toshakan/gallery/ita/ita01.htmlより