ブライオン・ガイシンて

F(freakfreak!オレ)
バロウズの年表てないのかな?それも簡便なヤツ」
P(passenger、あなた)以下適当に
「作品ならネットはよくあるけど・・・・こちらは→http://www.kirjasto.sci.fi/wbburrou.htm
「恥ずかしいけど小説の類は、もう一つ読んでないの」
「彼の生き方みたいなものに関心が・・・」
「それで、<JUNKIE>(1959)とかに関心を?」
「<麻薬書簡>(THE YAGE LETTERS、1963)も、ギンズバーグの<インド日記>も無茶苦茶面白かったんで」
「<裸のランチ>とかは?評価しないの」
「いや、たぶん初めて読んだのが、大学の先輩からそれも君にはうってつけだといわれて手渡された本が、河出の鮎川訳の<裸のランチ>だった」
「あんたはどーゆひとですか?!」(笑
「当時どう思っていたのかはっきり覚えていないな」
「そのときドラッグはやっていたの?」
「失礼な、純情無垢のか弱きバージンですよ」(笑)
「何年かしてからネパールで見つけたのが古本のペンギン版「ジャンキー」」
「パリでエッセイのようなもは仏訳で少し囓ったが」
「そのときBrion Gysinてドリームマシーンを作ったとか何か熱っぽく彼が語っていたようで、一体このガイシンて何者かずっと気になっていて・・・」
「ガイシンならネットはここら?→http://www.brainwashed.com/h3o/dreamachine/dreamachine.html、銃声音楽?なんか聞ける→http://www.ubu.com/sound/gysin.html
「全く手元にはペーパーがないんで、助かるよ」(既出<ハイタイムズ>の裏面広告)
                        ↑
「紙はすべてハッパを巻くロール(リング)ペーパーに変わるんだから」(爆
「ガイシン(1916 - 1986) 
A・ブルトンからのけ者にされた元シュルレアリスト、画家、カットアップ手法の創案者、ドリームマシーン製作、モロッコ音楽紹介者、詩人、パーフォーマー」
「そういや、共著って感じで何冊も本を出していたね、
「影武者かい?」「コラボオレーション」
「ほとんど読んでネーけど」(笑)
「それでバロウズを語るな!」(笑
「いや、ホントはガイシンについて気になって...」
「ドリームマシーン製作てのは一体何だろう?」
「間隙的にストロボ発光をさせ日常体験を超えようとしたようで、ドラッグなしのハイを起こさせる装置らしい」
「えー、陳腐なサイケデリック映画の背景や後年のディスコとかの照明?」
「うーーーん」
「結果的にはそうなるんでは?」
「正直言って、よく分からない」(←興味ある方は前述のサイト参照)
「ところで、ガイシンとバロウズが知り合ったきっかけは?」
バロウズが妻を誤・射殺して、アメリカからモロッコのタンジールに流れてくる、それが50年代初期の頃で、そこで現地の1001nights千一夜レストランをやってきたガイシンと出会い、意気投合するて訳。カットアップ手法とかに夢中になる。既に古株になっていた作家P・ボウルズなんかの交流もある。」
「当時のモロッコ領はフランスを宗主とする半植民地国、それが独立運動が高揚し騒然たる状況、外国の金持ちや犯罪者やバロウズ達のようにドラッグと少年を求めてインターゾーンであるタンジールにやってくる者が多数いた」
「地の果てタンジールか?」
「そう、夢の国、既出<地の果ての夢タンジール>でその辺のことが活写されていておもしろいんだなぁ」
例えば?

知的情熱によって結ばれたバロウズとガイシンが形成した審美的結束は堅かった。彼らの共通の使命はカットアップの可能性を追求することだった。これは、ガイシンが絵の台紙を準備中に、ナイフの刃が下に重ねていた新聞紙も切りつけてしまった時に思いついた、コラージュのテクニックだった。新聞紙の切れ端で面白いモザイクが作れると思ったガイシンは、それを集めて意味をなさない寄せ集めを作り上げた。ガイシン自身はこれを一種のゲームとしか考えていなかったが、バロウズはそこに文学的な可能性を見出した。

前後するがこうも書かれている。

しかし彼の人生において最も重要な要素は、このような評判よりもブライアン・ガイシンとの精神的絆であった(「その時点ではバロウズとガイシンはまるで同一人物のようだった」ボウルズは言っている

バロウズに影響を与えているんだぜ!ガイシンが」
「へーそうなん」←全然興味なさそう
「一方、ペテン師のようにも見られていた、ボウルズの妻なんかもそう思っていたし」
「ところでこの本て、P・ボウルズ<シェルタリング・スカイ>の伝記じゃなかったの?」
「結局面白かったのは、いわゆるビートの連中達だったな」
「オレ、「暗殺の森」の監督ベルトリッチなら兎も角、見る気がしないんだな<シェルタリング・スカイ>の映画、勿論小説の方も読んでない」
「・・・・・・・・?!」
突然F倒れっちまった